思い出のアニメソング――90年代アニソンランキングベスト13・後編


前編・中編と、紹介してきた〈90年代アニソンランキングベスト13〉も、ようやく後編を迎える。

本来であるならば、一つの記事内にすべて収めて紹介したかったのだが、情熱のあまり長くなり過ぎてしまったため、やむを得ず分割した。

当記事に来訪するのが最初で、前編・中編に目を通していないという人がいたなら、

下記リンクから辿って閲覧してみて欲しい。

 

それでは、早速第3位から紹介していこう。



第3位『デイドリームジェネレーション』――〈幽☆遊☆白書〉エンディングテーマ

ランキングもいよいよ第3位であるが、ここで三たび、〈幽☆遊☆白書〉の楽曲がランクインする。

『デイドリームジェネレーション』は、アニメ〈幽☆遊☆白書〉の最終期のエンディングテーマだ。

調べてみると、103話から111話の、全9回しか使用されていなかったというのだから驚きである。

もっと長い間使用されていたように錯覚するのは、

それだけ、『デイドリームジェネレーション』という楽曲が、自分の心を捉えて離さなかった名曲であったということの証左であろう。

歌っているのは、こちらも、ランキングには三度目の登場となる馬渡松子さんだ。

アニメ〈幽☆遊☆白書〉のエンディングテーマは全五種類あって、その内の三曲を馬渡松子さん、二曲を高橋ひろさんが担当している。

高橋ひろさんが担当した、三代目のエンディングテーマ、〈アンバランスなKissをして〉と、

四代目のエンディングテーマ、〈太陽がまた輝くとき〉も非常に良い曲で、ランクインさせるかどうか迷うほどだった。

しかし自分は、どちらかと言えば馬渡松子さんの楽曲の方に強く惹かれ、心を動かされた思い出があるので、今回のようなランキングになったわけだ。

高橋ひろさんは、2005年に41歳の若さで亡くなっており、非常に残念に思う。その冥福を祈らずにはいられない。

さて『デイドリームジェネレーション』であるが、

こちらも、〈馬渡松子節〉と言うべきか、〈リーシャウロン節〉と言うべきか、

〈さよならbyebye〉とも類似する、女々しさを見せない強い女性の主人公を彷彿とさせる歌詞になっている。

〈さよならbyebye〉の項でも書いたが、

作詞を手掛けたのはリーシャウロン氏なのに、馬渡松子さんの書いた詞であるように錯覚してしまうのは、

馬渡松子さんのキャラクターをよく理解して、詞へと反映させた、リーシャウロン氏の巧さなのだろうと思う。

曲はアップテンポでキャッチ―なメロディだが、全編を通じて切なさが湛えられている。

しかしそれでもどこか元気や勇気を与えてくれるのは、強くあろうとする歌詞の主人公と、馬渡松子さんのソウルフルな歌声のせいだろう。

歌詞の1番は、概ね恋愛について歌っているように感じられ、

2番は、夢とか目標とか人生とか、もう少し広く、普遍的な観点で、非限定的に語られている感じだ。

歌詞中、最も印象的だと言えるのは、やはり、

〈瞳(め)を開けて見る夢〉、

というフレーズだろう。

タイトルにある〈デイドリーム〉という言葉を直訳すれば〈白昼夢〉であり、

つまり〈瞳を開けて見る夢〉を指している。

この歌では、〈瞳を開けて見る夢〉と、

〈瞳を閉じて見る夢〉――つまり眠った時に見る普通の夢とを明確に区別している。

〈瞳を開けて見る夢〉というのはつまり、現実世界における、理想の自分に近付くための、目標や、到達すべき地点を指しているのだろう。

〈瞳を開けて見る夢だけ 強く抱きしめているよ〉、

という歌詞は、

歌詞の主人公が、しっかりと現実世界と向き合って、あるべき未来を見据え、強く前向きに生きているということを示す物であるに他ならない。

〈憧れ〉とか〈片思い〉とかそういう、眠った時に見る夢みたいに、脆弱で、はかない物なんて、興味が無い、うんざりだ、という、意思表示をしている。

『微笑みの爆弾』でも、『さよならbyebye』でもそうだった、

リーシャウロン氏の紡ぐ歌詞、馬渡松子さんの歌う歌は、いつだって、

苛烈なほどに強く、容易に触れられないくらい誇り高い人物が主人公なのだ。

さて、『デイドリームジェネレーション』の旋律と共に流されるアニメーションの方はと言えば、

全編を通じて、どこか物悲しい雰囲気が漂っており、アニメ最終期のエンディングテーマとしてふさわしい、センチメンタルな物に仕上がっている。

冒頭、互いに背中を預けてうつむく、幽助、桑原、飛影、蔵馬。

その後も、蔵馬、飛影、そして幽助、桑原と、それぞれのキャラクターのバックストーリーをイメージさせるようなアニメーションが展開させられる。

この『デイドリームジェネレーション』のアニメーションを見て、つくづく思い知らされるのは、

〈幽☆遊☆白書〉とは、四人の関係性――絶妙な距離感の物語であったということだ。

四人は四者四様、それぞれに我が強く、全く異なったタイプのキャラクターなわけであり、

初めは敵同士だったくらいで、だから相容れるハズもない。

その四人が、未来へと歩んでいく過程で、

決して安易に慣れ合ったり、傷を舐め合ったりするわけでなく、

四人ともが自身のスタンスを堅持して、貫きながらも、不思議と目に見えない絆――揺らぐことのない信頼関係を築き上げていく――そういう物語だった。

『デイドリームジェネレーション』のアニメーションは、それを改めて気付かせてくれる、派手さはなくとも、要点を抑えた秀逸な演出をしていると思うわけだ。

〈幽☆遊☆白書〉に関しては、ここですべてを語り尽くすことなどできない。

もしも機会があったならば、またどこかで紹介できれば良いと思う。

第2位『大好きという嘘をついた』――〈サムライスピリッツ 破天降魔の章〉エンディングテーマ

この楽曲、あるいはこのアニメ作品は、第2位だというのにも拘らず、

ランクインした全13位の中で、最も知る者が少ないのではないかと思われる。

〈サムライスピリッツ 破天降魔の章〉は、

第4位に登場した〈バトルファイターズ 餓狼伝説2〉同様、

SNK社の対戦型格闘ゲームを原作にした、単発のテレビスペシャルアニメで、その四作目として放映された作品である。

90年代中頃、〈ストリートファイター2〉の大ヒットをきっかけに、対戦型格闘ゲームの一大ブームが到来しており、SNK社の制作した、

〈餓狼伝説〉シリーズ、〈龍虎の拳〉シリーズ、〈サムライスピリッツ〉シリーズなども、軒並みスマッシュヒットした。

 

当時、対戦型格闘ゲームに傾倒していた自分も、例外なくそれらにハマり、

そんな人気ゲームの数々が次々にアニメ化されるのを、大いに喜んだ。

 

〈サムライスピリッツスピリッツ 破天降魔の章〉も、その一連のアニメ化プロジェクトの中の一作品で、

〈バトルファイターズ 餓狼伝説〉、

〈バトルファイターズ 餓狼伝説2〉、

〈バトルスピリッツ 龍虎の拳〉に引き続いて放送された、単発のテレビスペシャルアニメの四作目というわけだ。

ちなみに、当該四作品について、

楽曲の良し悪しに関係無く、アニメ単体としての作品の面白さで順位を付けるならば、

 

〈バトルファイターズ 餓狼伝説2〉>>>>>越えられない壁>>>>>

〈バトルスピリッツ 龍虎の拳〉>

〈サムライスピリッツ 破天降魔の章〉>

〈バトルファイターズ 餓狼伝説〉、

 

といった風になる(個人の感想です)。

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さてこの〈サムライスピリッツ 破天降魔の章〉であるが、

自分はまあ、概ね楽しく視聴することができたのだが、

同時に、色々と違和感を残して、物議も醸した、ツッコミどころの多い迷作であるという印象は拭えない。

例えば、作画のクオリティが少々残念な感じである割には、キャストに芸能人――

覇王丸役に、元SMAPの香取慎吾さん、

ナコルル役に、千葉麗子さん、

柳生十兵衛役に地井武男さん、など

(天草四郎時貞役に、元宝塚女優の大輝ゆうさんを起用したのは、巧いと思う)、

――を多用して、極めてコマーシャリズム的であるのや、

人気キャラクターである橘右京が、エンディングテーマ曲が流れている背景、それもほんの数秒にしか登場しないことなど、

新作ゲーム『真サムライスピリッツ』の販促のために制作されたという名目があるとは言え、

原作ゲームの雰囲気や、ファンの需要を、蔑(ないがし)ろにしていると捉えられても弁解できないような仕上がりになっていたのだ。

まあそれでも、挑戦的な試みや、ゲームには無い新設定なども見受けられて、決して、テキトーに制作されたわけではない、というのは伝わってくるのだが。

挑戦的な試みというのは、

新作ゲーム〈真サムライスピリッツ〉における主人公・覇王丸の、

隠し必殺技〈天覇封神斬〉の入力コマンドが、アニメ本編中に初めて公開される、という斬新な物だった(まあつまり、これもゲームの販促のためではあるのだが)。

ゲームの必殺技の入力コマンドを、アニメーションでどうやって表現するのか、視聴前は想像も付かなかったが、見てみれば、

ストーリー終盤、覇王丸が〈天覇封神斬〉を出す背後で、オクタグラム(八芒星)状の光が浮かび上がり、

ゲームの八方向レバーに対応しているらしい、そのオクタグラムの八方のそれぞれの先端が、

コマンド入力すべき順に次々発光する、という物だった。

オクタグラムのそれぞれの先端が発光するスピードは極めて速く、録画してスロー再生してみて、やっと認識できるというレベルの物だったから、

アニメを視聴して、リアルタイムで〈天覇封神斬〉のコマンドを理解できたという者はいないだろう。

なにより、当時のSNK社の対戦型格闘ゲームにおける、必殺技の入力コマンドの複雑化は、インフレの一途を辿っていて、

例えば、〈餓狼伝説SPECIAL〉における、ギース・ハワードというキャラクターの超必殺技〈レイジングストーム〉のコマンドは、

↙→↘↓↙←↘+BC同時押し

だったし、

ローレンス・ブラッドの超必殺技〈ブラッディフラッシュ〉は、

↘←↙↓↘→↙→+BD同時押し

という、割りとフザけた物だった。

(こんなコマンドでも、ただ出すだけなら意外とできる。ただ、実戦において効果的に使用したり、連続技に組み込んだりするのは至難を極める。

これらの技は、難しさのあまり、ついつい出したくなってしまう魅力があって、出すことができただけで満足してしまい、その隙に攻撃を受けて負けたりする(笑))

そして〈天覇封神斬〉は、〈レイジングストーム〉、〈ブラッディフラッシュ〉よりも更に長い、

↘←↙↓↘→←↓↙+BC同時押し

という物だったから、あんなアニメの一瞬のワンシーンで識別するのは、土台無理な話なのである。

さて『大好きという嘘をついた』だが、

こちらは、歌手のGWINKO(ギンコ)さんが歌うラブソングだ。

どういう経緯があって、『大好きという嘘をついた』が、〈サムライスピリッツ 破天降魔の章〉のエンディングテーマとして適用されたかは知らないが、

楽曲の歌詞と、アニメの内容とは、まるで関連性が無い。

ただしかし、『大好きという嘘をついた』は、一度聴いたなら耳から離れないほどにキャッチーで、

せつなくも、前向きになれるようなメロディが心地良く、確かに素晴らしい楽曲であるということは間違いないのだ。

自分は、アニメ本編はさておき、この曲がどうしても聞きたくてDVDを購入したくらいだ。

歌詞を追ってみると、片思いをする女性の視点で描かれた内容であるということがわかる。

無邪気なのか鈍感なのか、好意を寄せられていることに気付いている節もある人物へ、主人公の女性は想いを寄せる。

無神経に、「好きなの?」だなんて聞いてくるその相手に対して、主人公の女性は、強がりから、「大好き」と答えるが、

本当は、彼女が抱いている感情は、「大好き」なんていう生易しい物ではなくて、

〈好き〉とか〈恋〉といった物を超越した、深い〈愛〉の情へと成り変わっていて、

だから、「大好き」と言うのは、ある種の〈嘘〉であると言え、

そんなせつない想いが日ごと深まって、伝えられずにいるんだ

……といった風な内容になっている。

歌詞の内容と、アニメ本編とを無理矢理紐付けるならば、

〈封印を解いて〉と歌う歌詞と、天草四郎時貞が、暗黒神アンブロジァの〈封印〉を解こうとしているというストーリーの内容が合致している、

あるいは、この歌の歌詞全体が、本作における主人公・覇王丸へと淡い恋心を寄せる、シャルロットの心情を描いて表している、

……と言うのには、いささか無理があるか。

しかし何しろ、自分に、それだけのためにDVD購入に踏み切らせるほど、心を動かして印象に残った曲で、

それはもう、エンディングテーマであるこの曲を聴くためだけに、アニメ本編があると言っても過言ではない。

アニメ本編の視聴で感じた腑に落ちない感じ・モヤモヤと言った物を、

解消させたり払拭させたりする、カタルシスとしての役割を担ってくれているのが、

この『大好きという嘘をついた』の素晴らしさの一つであるというわけだ。

第1位『虹と太陽の丘』――〈らんま1/2熱闘編〉エンディングテーマ

さて、長きに渡って書き散らされてきた当ランキングも、ようやく終わりの時を迎える。

栄えある、かどうかはわからないが、とにもかくにも第1位に輝いたのは、

〈らんま1/2熱闘編〉のエンディングテーマ、『虹と太陽の丘』である。

アニメの原作である〈らんま1/2〉は、言わずと知れた超名作漫画であり、

作者は〈うる星やつら〉〈めぞん一刻〉〈犬夜叉〉などでも知られる、高橋留美子先生である。

ちょうどこの記事を書いている頃、高橋留美子先生が〈第46回アングレーム国際漫画祭グランプリ〉を受賞したというニュースが舞い込んだ。

この〈アングレーム国際漫画祭グランプリ〉がどれほど権威のある物なのか自分にはわからないが、多分めちゃめちゃスゴいことなのだろう。

〈らんま1/2〉は、水をかぶると女の子になってしまう主人公・早乙女乱馬の周囲で巻き起こる、様々な事件や日常を描いたラブコメディ作品だ。

ラブコメディ作品と一口にして書いたが、

〈らんま1/2〉は、コメディタッチのゆるい雰囲気を全編に渡って漂わせながらも、

時に乱馬とあかねの恋愛を真摯に描き、

時に乱馬とそのライバルたちの繰り広げる闘いを熱く描き、

時に乱馬とその母との愛のあり方についてをせつなく描き、

また、どんなストーリーであっても、随所にお色気シーンを散りばめることを怠らない、

極めて完成度の高いエンターテイメント作品であると言え、そのジャンルについて正確に表現して決定させるのは難しいことであるように思う。

ギャグ、シリアス、恋愛、格闘、お色気といった様々な要素が、女性作家ならではとも言える絶妙なバランス・センスで配されていて、

読んでいて嫌悪させられたり違和感を感じたりすることが無く、作品と作者とを信頼し切って楽しむことができるのだ。

なにより、〈水をかぶると女の子になってしまう主人公〉、という設定が秀逸過ぎて、それだけで十分に天才と思う。

この設定を思い付いた時点で〈勝ち〉だし、更にその秀逸な設定を最大限に生かし切る、

様々なキャラクターやストーリーを創り出すことができているのも、天才が天才である所以だと、納得することができるわけだ。

〈らんま1/2〉には、ヒロインである〈あかね〉以外にも、

シャンプー、右京、小太刀、なびき、かすみといった魅力的な女性キャラクターたちが多く登場するが、

最もかわいらしく、魅力的であるのは、らんま(女)である。異論は認めない。

さて『虹と太陽の丘』である。

『虹と太陽の丘』は、アニメ〈らんま1/2熱闘編〉の最終期にエンディングテーマとして使用されていた楽曲だ。

〈幽☆遊☆白書〉の『デイドリームジェネレーション』もそうだったが、

アニメ最終期のエンディングテーマとしてふさわしい、どこか物悲しく、せつない雰囲気を全編に渡って湛えさせた楽曲となっている。

歌詞からは、

本当は想い合っているであろう二人が、夢を追う日々に煩わされて、すれ違いを起こしてしまっている、

それでも歌詞の主人公は、想い人に、夢を叶えるべく勇気をもって進み続けて欲しい、

なぜならば、その夢が叶えられることは、歌詞の主人公にとっての夢でもあるのだから……

と言った風なストーリーを、読み取ることができる。

自分は、歌詞から、

本当は想い合っているのに素直になれなかったり、邪魔者が入ったりするせいで、

なかなか結ばれることのない乱馬とあかねの関係性を容易に連想することができたし、

乱馬が、〈水をかぶると女の子になる〉というフザけた体質を治す、という夢を叶えるために日々を奔走しているストーリーとも、

十分に紐付けることができる歌詞に仕上がっていると感じた。

『虹と太陽の丘』のアニメーションには、乱馬(男)とらんま(女)しか登場しないのだが、

そのメロディのせつなさも手伝って、十分に乱馬とあかねとの関係性を連想させることができるのだ。

自分は、キャラクター単体で見た時の魅力・かわいさではらんま(女)が一番だと思っているが、

関係性として最も魅力的であると言えるのは、やはり、〈乱馬とあかね〉の間にある物であると思う。

そしてここで敢えて、乱暴なことを言おう。

この『虹と太陽の丘』という楽曲および、そこへと流されるアニメーションは、

〈Aメロ〉が全てなのである。

〈Bメロ〉および、サビの部分は蛇足で、

〈Aメロ〉に、『虹と太陽の丘』の全ての魅力が集約されていると言って言い過ぎではないのだ。

歌詞で言えば、

 

見つめ合うほどそばにいて

優しさも笑顔もすれ違い

あなた気づかぬふりして

いたずらに急ぎ足

 

……の部分に、この歌の全てが集約させられていると言えるわけである。

このたった42字が、乱馬とあかねとのストーリーを、雄弁に物語っていると思うし、

素直に慣れず、いつも互いに突っぱね合っている二人の間柄を、十分に思い浮かべさせてくれるのだ。

また単純に、イントロおよびAメロの旋律が、最もせつなく、心の琴線に触れてくる。メロディとして、極めて秀逸なのである。

歌う〈ぴよぴよ〉さんの、はかなさと切なさを孕んだような、甘い声もたまらない。

Aメロだけを、何度でも繰り返し聴いていたいほどだ。

アニメーションの方も、Aメロの部分が特に良い。

〈互いに異なる方向を向いている、乱馬(男)とらんま(女)の顔のアップ〉、

次いで、

〈動き出した乱馬(男)の絵が、途中から、乱馬(男)とらんま(女)の絵へと分割されてアニメーションする〉、

というだけの物なのだが、少ない動きながら、非常にスタイリッシュかつハイクオリティなアニメーションへと仕上げられているのだ。

Bメロの、凭れ掛かるらんま(女)、胸を突き出してポーズするらんま(女)も、確かにめちゃめちゃカワイイのだが、

それでも『虹と太陽の丘』の全てはAメロに詰まっていると、声を大にして言うのを憚ることができない。

もしも機会があったなら、みなさんも一度、原作の〈らんま1/2〉を読み込んだ上で、『虹と太陽の丘』のアニメーションを視聴してみて欲しい。

そのAメロには、原作である〈らんま1/2〉全38巻分の、

乱馬とあかねとが互いに育んできた恋心、

その距離感や、関係性を体現したようなせつなさが湛えられていて、

二人のストーリーを想起させずにはいられないと思うから。

終わりに

さて、筆者が独断と偏見で選んだ〈90年代アニソンランキングベスト13〉、楽しんでいただけただろうか。

筆者と同年代の方には馴染みの曲も多かったと思うし、

逆に、異なった世代の方には、こんな名曲、名作もあるのだと、知ってもらえるきっかけになったなら良い。

アニメソングは、アニメ本編を盛り立て、より面白くさせるのに欠かせない物であると思うし、楽曲単体としてみ見ても、素晴らしい物が多くあるのに違いないのだ。

近年のアニメおよびアニメソングと、

筆者が青春時代を過ごした頃のそれらでは、どちらの方が面白いとか優れているとか、そんな野暮な議論をここで論じるつもりは毛頭無いが、

当ランキングが、あなたの知らなかったアニメやアニメソングを知るきっかけになって、

その作品世界へと熱中させるための端緒となったなら、こんなにも喜ばしいことは無いし、当記事を作成した苦労も報われるというものだ。



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